有年 亮博氏(株式会社シナスタジア)
Q.出向起業の事業期間中にて行う事業内容(事業概要)を教えてください。
世界初の移動XRシステム”RideVision”を大手観光事業者との共同事業で米国展開を目指します。
具体的には、最新HMDに対応したハードウェア構成の検討・運用テスト、米国の走行環境に耐えうる運用方法の確立、日本からでも技術的なトラブル対応が可能となるリモートアシストアプリの導入または開発を予定しています。
Q.今回、出向起業制度の活用(MBO型起業枠への応募)に至った経緯を教えてください。
大企業発スタートアップ、社内起業として成功を目指していくにあたり、大きなサポートを得られると考えています
Q.MBO完了に向けて既存株主企業との調整はどのように行われたのでしょうか。
沢山の時間をかけて既存株主企業との対話を行い、条件調整を行いました。既存株主企業には多くの株主が存在していたため、株主説明を行うために必要な情報提供協力のほか、合理性のある金額条件の調整は特に大変でした。
MBOを行うことに関しては、全面的に支持してくれる人々が殆どで、諸先輩方や専門家の方々からは様々な観点に基づいた前向きなアドバイスを頂くことができて大変ありがたかったです。
Q.今後の事業展開、直近でまず実現したいこと、その先に実現した目標やビジョンがあれば教えてください。
直近でまず実現したいこと、本事業の応募内容とは重なりますがRideVisionの米国ローンチを成功させて、あらゆる乗り物・空間での新たなXRエンタメ市場を世界で創造します。
また数年以内のスコープとしては、当社が技術開発の中心的役割を果たしているPLATEAUプロジェクトを世界に拡げ、世界中で3D都市モデルの整備・利活用が進み地球表面の情報が3D化されていく状況を作りたいと考えています。
更なる長期的な目標・ビジョンとしては、3Dコンピューティング・デジタルツイン・自動運転の技術を活用することによって、地球表面の3D情報を利用して自動で建物の建設や都市開発を行うサービスや人類に最適化された月面都市を設計・自動開発するサービスをローンチすることを目指しています。
Q.今後の意気込みをお聞かせください。
本制度の支えもあって会社として念願の独り立ちを果たすことができ、以前よりも早く着実に前進・成長することができそうです。
本制度で受けたご支援は社会に対して何倍にも大きくしてお返しできるよう精一杯励んでまいります。
「RideVision」について
■あらゆる移動をエンターテイメントに
旅行中の移動時間に新たな付加価値を生み出し、満足度の高い体験を提供します。思い出に残る時間を増やし、観光・エンターテイメント業界の生産性を劇的に向上させます。
■あらゆる車両に後付け可能
独自の技術でどんな車両にも後付け可能。最短1日で取り付け可能です。
■VR酔いが起こりづらい
自動運転技術を応用した独自技術により、高精度に取得した2種類の位置情報を統合して制御。車両の動きと完全に連動したXR環境を実現。映像と体感に矛盾がないため、VR酔いを大幅に軽減できます。
■XRコンテンツ制作者向けの使いやすいSDK
RideVision SDKは、UnityとUnreal Engineの両方で利用可能で、コンテンツ制作者へ提供します。
有年 亮博氏
代表取締役
自己紹介/略歴:
東京大学理学部情報科学科卒業後、東京大学大学院情報理工学系研究科に入学、 コンピュータ科学専攻加藤研究室に所属する。 ティアフォーの子会社Map IVの取締役に就きながら起業を志していたところ、 別子会社Unreal IVから前CEOが退任されたのを機にTier IV創業者の加藤氏と協議のうえ、 同社CEOとして就任。就任と同時に株式会社シナスタジアに社名変更し、事業を開始。
会社概要
所在地 | 東京都中央区日本橋小綱町19番8号 |
WEBサイト | https://synesthesias.jp/ |